カナダCPI(6月)、予想を上回る結果
カナダの6月のCPIは予想を上回る結果
7月20日に発表されたカナダの6月CPIは前年比2.5%の伸び率となり、市場予想の2.3%を大きく上回る結果となりました。
CPIの上昇はガソリン価格が大きく上昇したことによるもので、BoCが以前から示唆していた一時的なインフレの上昇でしょうから、今回の数値が中銀に大きな影響を及ぼすことはないでしょう。
コアについては概ね市場予想通り2%付近での推移を続けています。
6月 CPIコア指数(前年比伸び率)
CPI−trim 1.9%
CPI−median 2.0%
CPI−common 2.0%
5月のCPIは市場予想を下回っていましたが、今回6月の高い伸び率を受けて、BoCが緩やかな利上げ軌道を維持するとの見方が多いようです。
カナダの5月の小売売上高も予想を上回る強い結果
同じく前月低調な数値が確認されていた小売売上高も、今月分は市場予想を上回る強い結果でした。
自動車を除くベースで前月比1.4%の増加となり、市場予想の0.5%を大きく上回っています。
カナダドルは上昇
利上げ継続をサポートするような材料が出てきたことでBoCが利上げを続けるとの見通しが強化され、カナダドルは大幅に上昇しました。
ただし、前回7月の利上げ時には打ち止め示唆があるのではないかとの思惑もあったぐらいで、大幅に利上げをしていくとの見通しはありません。
BoCは今後、米国の利上げに沿いつつ、徐々に利上げを進めていくことになると思いますが、NAFTAを巡る問題やその他の国の貿易摩擦によって悪影響を受ける可能性もあり、依然として不透明が強い状況です。