トロント住宅価格(2018年3月)
トロント住宅価格は横ばい
2018年3月のトロント全体のHPI(Home Price Index)は、前月比1.2%上昇、前年比1.5%下落、平均価格は$760,800でした。
前年比では下落となっているものの、半年前の2017年9月との比較では1.3%上昇となっていて、最近はほとんど横ばいといった状況になっています。
価格の騰勢は止まっているものの、下げている状況でもない、というのが現状です。
住宅販売は引き続き低調
2018年3月の販売数は7,228件で、前年比39.5%減少、過去10年の3月の平均件数を17.6%下回っています。
2018年3月の新規登録件数は、14,866件で前年比12.4%減少、過去10年の3月の平均件数を3%下回っています。
今年に入ってからの規制強化による借り入れコストの上昇で、購入を保留する人もいるようで、販売は低調な状態が続いています。
ただ、見通しとしては、2018年後半の販売活動は2017年比で上向くことが見込まれているようです。
販売価格も低調
2018年3月の平均販売価格は$784,558で、2017年3月の$915,126から14.3%の下落。
特に、高価格の戸建価格の下落が顕著で、前年比17.1%となっています。一方で、平均価格$551,003の集合住宅(コンド・アパートメント)は前年比6.1%の上昇となっていて、際立って堅調な推移となっています。
高価格の価格下落が顕著なことに加えて、高価格の物件販売件数の低下が顕著です。
2017年3月には $2 millionを超える物件の販売が全体の5.2%(632/12,077件)あったものの、2018年3月には2.3%と比率が低下しています。
価格自体の下落の影響もあろうかと思いますが、$1 million以上の価格帯の物件で見ても、2017年3月には29.9%あったものが、2018年3月には18.8%まで高価格物件の比率が低下しています。
この傾向は2018年1-3月に継続していて、高価格物件の販売は低迷しているようです。
ただ、状況の悪化は止まっているようで、販売価格の半年前2017年9月との比較では、販売価格は1.2%の上昇で下げ止まりが見られます。
戸建価格は半年で0.9%の下落と若干価格の下落が続いているもののほぼ横ばい、集合住宅は(コンド・アパートメント)は5.9%の上昇で、住宅市場全体が低調ななかでも価格の上昇が続いていることがわかります。
最近はコンドの建設をよく見かけることがありますので、その供給増がどのように影響していくのか、賃貸市場を含めて、違う観点で調べてみたいと思います。