カナダでの出産(分娩予約)
私は日本とカナダ、それぞれの国で出産を経験したことがあります。
長男は日本で。
次男はトロントで。
トロントでの出産の経験を、日本での出産との違いも踏まえてまとめました。
OHIPは申請してから使用できるようになるまで3カ月かかった
私は安定期に入った頃に日本からカナダに引っ越してきました。引越時点で永住者としてのステータスがあったものの、日本に長期間滞在していたので昔持っていたOHIP(オンタリオ州健康保険)は有効期限が過ぎていて、カナダで使える健康保険はありませんでした。カナダに着いてすぐにOHIPを申請したものの、健康保険が使えるようになるまで3カ月待たなくてはいけませんでした。 出産予定日より1カ月前までには使えるようになったのですが、それまでは全て自己負担でした。
そもそもOHIPとは、オンタリオ州の住民が持つことができる公的な健康保険です。ファミリードクターの診察や、必要だと診断される検査や治療がすべて無料で行われます。
産婦人科/出産する病院はファミリードクターを通じて探す
トロントに住んでいる母がお世話になっているファミリードクターの紹介で、OHIPなしの妊婦さんを見てくれる産婦人科の先生を紹介してもらいました(3カ月後にはOHIPが使える前提があったからかもしれませんが)。ちなみにファミリードクターとは、病院を受診する際に最初に診断してもらう町のお医者さんで、必要に応じて専門の病院へ紹介してもらいます。日本のように、自分で出産したい病院に連絡・予約して診てもらうという流れではなく、まず最初にファミリードクターに診てもらい、それから診断してくれる産婦人科と出産する病院が決まるというのがこちらの一般的な流れになります。ファミリードクターでの診察は毎回100ドルでした(診察の内容は関係なかったです)。
日本では分娩の予約は妊娠発覚直後に行っても予約が取れないほどでしたが(私が無痛分娩を希望したこともありますが)、トロントでは分娩する病院の予約が取れないといった心配はありませんでした。
ファミリードクターでの診察から2週間後くらいに大きな病院の産婦人科の受付から連絡があり、初診の予約日が決まり、4000ドルのデポジットの小切手を持ってくるようにと言われました(OHIPが使えるようになる前に何かがあった場合のためにです。OHIPが使えるようになれば4000ドルは返金してもらえます)。当時すでに妊娠中期でしたが、トロントでの初診は予約確認の電話から1カ月後とずいぶん先で、当時少量の出血もしていたのでもっと早く診てもらいたかったのですが、結局その日しかダメでした。
出血が気になった私はまたファミリードクターに診てもらい、多分大丈夫だけど念のため超音波検査をしましょうと言われ、別のクリニックで予約をとる必要があってかなりめんどくさかったです。超音波の検診の値段は140ドルほどでした。
産婦人科での検診
OHIPが使えるまでは全て自己負担なので毎回現金で払っていました。初診は200ドルくらいでその次は70ドルくらいでした(値段は恐らく先生や検査内容によって変わるので、ご参考までに)。もちろんOHIPがあれば妊娠から出産まで全て無料です。自己負担が発生していたものの、OHIPを使えるまで検診の回数事態が少ないことと(臨月になると毎週検診があります)、1回あたりの費用がそれほど高くはなかったことから、自己負担の総額は思ったよりは安く済みました。出産が完全に無料だったこともあり、日本の方が検査費用・出産費用での出費は多かったです。
検診では毎回尿検査を行います。日本と大きく違うところは、問題がなければ妊娠中期に行う精密超音波検査以外に超音波検査はやりません。先生が胎児の心拍を確認して、お腹の大きさを計って、はい終わり、です(笑)。日本ではほぼ毎回超音波で赤ちゃんの姿を見ることができて楽しみのひとつだったのに、カナダではそれができなくてちょっと寂しかったです。
病院で分娩の手続き
分娩をする病院は妊婦健診をする場所とは別の場所にあり、産婦人科からもらった書類を記入して自分で病院に提出して分娩予約の受付をする必要がありました。書類にはOHIP番号を記入するところがあるのでOHIPカードが届くのを持ってから私は病院に提出しに行きました。
病院の受付では、看護師さんと面談したり(質問などはここで聞いておくのがベストなので事前に質問や疑問点などあればメモしていくことをオススメします)、分娩や入院のときに必要なものとかいろいろ指導してくれます。
これが終わればあとは赤ちゃんのタイミングを待って出産に挑むのみです!