トロント住宅価格(2018年2月)
トロントの2018年2月の住宅価格がTREB(トロント不動産協会)から発表されました。
HPI住宅価格指数
HPIによる価格指数は、戸建て、集合住宅含めた全体の平均価格は前月比で1.1%上昇、前年比で3.2%の上昇となりました。平均価格は$751,700となっています。
1月時点で前月比での価格下落は止まっていたようですが、2月は1%もの上昇となりました。タウンハウスは前月比ほぼ横ばいでしたが、戸建ては同1%程度、アパートメントは同2%程度の上昇となっています。
売買数及び販売価格
売買数と販売価格からは、販売の低調さと堅調な価格推移が確認できます。
売買数は前年同月比34.9%の減少、5,175件となりました。1月分を含めても9,178件で、2014-2017年は年間で10万件程度の販売があったことを踏まえると、かなり少ない数ですね。2017年は3-5月が1万件を超える販売数でしたので、今年の同時期がどうなるのか注目ですね。
平均販売価格は、$767,818と2017年2月の$876,363から12.4%の下落となっています。2017年8月の$730,907が2017年の販売価格の最低月だったことを考えると、価格の下落が続いているという状況でもないです。
販売住宅の新規登録数は、2018年2月は前年同月+7.3%と若干増えていますが、過去十年の平均を下回っているとのこと。一方で、アクティブな登録数は前年同月から2倍以上になっていて、13,362となっています。販売までの日数が前年同月から2倍近くになっていることからも、販売の低調さが伺えます。
TREBの担当者によると、価格と販売は2018年前半は堅調な推移を想定しているようです。特に、比較的低価格なタウンハウスとコンドミニアム・アパートメントが価格上昇を維持するだろうとの見通しを持っているようです。
住宅の供給が少ないことで価格が保たれている可能性がありますね。販売数がどのように推移するかは不透明ですが、依然としてローン審査厳格化の影響を見る状況が続いていると思いますので、販売がこの水準を続けるのであれば価格は横ばいか、利上げで一段と下落する可能性もあるのではないかと思います。
最後に、住宅ローン金利は、1年3.34%、3年4.15%、5年5.14%となっています。